【ピアノが苦手な先生へ】音楽の授業が苦痛…その悩み、”丸投げ”で解決できます!
今回の相談者
        名前:よしこ先生
        年齢:25歳
        職業:小学校教諭(3年目)
くりぱち先生、こんにちは。
小学校で担任をしている、よしこ(25歳)です。
実は、音楽の授業が本当に苦痛で…。
私はピアノがとても苦手で、子どもたちの前で伴奏するのが恥ずかしく、指が震えてしまいます。
一生懸命練習しても上達せず、私の伴奏のせいで子どもたちが気持ちよく歌えていないんじゃないか、授業の質を下げてしまっているんじゃないかと、毎日自己嫌悪です。
先生だから全部自分で教えなきゃいけないのに…。
本当に憂鬱です。
音楽の時間が近づくと、お腹が痛くなるんです。
私がピアノを弾くと、子どもたちも歌いにくそうで…。
毎日お疲れさまです。
苦手なことを大勢の子どもの前で披露しなければならないプレッシャー、本当にお辛いですよね。
私もピアノが苦手だったので、そのお気持ち、痛いほど分かります。
くりぱち先生もですか…?
でも、先生である以上、苦手だからといって避けるわけにはいかないですし、私が頑張るしかないと思って…。
とても真面目で責任感の強い先生なのですね。
ですが、その「全部自分で教えなきゃ」という思い込みが、よしこ先生ご自身を苦しめているのかもしれませんよ。
そうはいっても、担任は私ですし、他の人に代わってもらうなんて無責任なことはできません。
では、よしこ先生にお聞きしますね。
音楽の授業の目的は、先生が上手にピアノを弾けるようになることでしょうか?
それとも、子どもたちが音楽の楽しさを味わうことでしょうか?
それは、もちろん子どもたちが音楽を楽しむことです。
でも、そのために私が伴奏を…。
そうですよね。
目的が「子どもたちが楽しむこと」なのであれば、必ずしもよしこ先生がピアノを弾く必要はないんですよ。
思い切って、その役割を他の誰かに「丸投げ」してみませんか?
丸投げ、ですか?
そんなことしたら、手抜きだとか、無責任だとか思われませんか?
いいえ、これは無責任な「放り投げ」ではありません。
子どもたちの学びを最大化するための、賢い「戦略的・分業」なんです。
よしこ先生の代わりに素晴らしい授業をしてくれる、3人の最強パートナーがいるんですよ。
パートナー…ですか?
はい。一人目は、ICT、つまり「デジタル先生」です。
YouTubeなどで「(曲名) 伴奏」と検索すれば、プロが演奏する素晴らしい伴奏動画がたくさん見つかります。
それを教室の大きなテレビで流すだけで、子どもたちは最高の音響で歌うことができます。
動画ですか…。
確かにその方が音は綺麗ですけど、なんだか味気ないというか、先生が手を抜いているように感じてしまって…。
むしろ逆ですよ。
先生が必死にピアノを弾いていると、子どもたちの歌声や表情を見る余裕がなくなってしまいませんか?
ICTに演奏を任せることで、先生は指揮をしたり、子どもたちの間を歩いて声を聞いたり、一人ひとりの表情をしっかり見たりすることに集中できるんです。
これは「手抜き」ではなく、質の高い学びを提供するための「賢い選択」なんです。
なるほど…。そういう考え方もあるんですね。
二人目のパートナーは、「教員仲間(チームメイト)」です。
職員室を見渡してみてください。
「音楽の授業が大好き!」という先生がいませんか?
います。隣のクラスのベテランの先生は、すごくピアノがお上手で…。
でも、私のクラスの授業をお願いするなんて、迷惑ですし、申し訳なくて頼めません。
例えば、「先生のクラスの図工、私が持つので、代わりにうちのクラスの音楽をお願いできませんか?」と 「授業交換」 を提案してみてはどうでしょう。
よしこ先生にも、得意な教科があるはずです。
お互いの得意なことを生かし合えば、どちらのクラスの子どもたちも、より質の高い授業を受けられます。
頼られると、喜んで力を貸してくれる先生は意外と多いものですよ。
授業交換…。考えたこともありませんでした。
でも、それでもやっぱりハードルが高い気もします…。
では、三人目のパートナーです。
それは、教室の中にいる「デキる子ども(ミニ先生)」 です。
クラスにピアノが上手な子はいませんか?
います! コンクールに出るような子が一人…。
でも、その子に授業の伴奏を任せるなんて、負担をかけてしまうのではないでしょうか。
その子に「みんなのために、あなたの素敵なピアノを聴かせてくれない?」とお願いしてみましょう。
得意な子にとっては、自分の力を発揮できる絶好の機会です。
活躍の場を与えられて自信がつき、みんなは上手な伴奏で気持ちよく歌え、よしこ先生はプレッシャーから解放される。
まさに「三方よし」だと思いませんか?
三方よし…。
私のせいで授業がうまくいかないと悩むより、子どもたちの力を借りることで、みんながハッピーになる…。
そう考えたら、気持ちが少し軽くなりました。
そうです。「先生が全部教える」という固定観念を一度手放してみましょう。
先生がすべきことは、すべてを自分で完璧にこなすことではなく、子どもたちの学びにとって最適な環境をデザインすることなんです。
まとめ
「先生だから、全部自分でやらなきゃ…」
その真面目さが、あなたを苦しめていませんか?
苦手なことは、無理に頑張る必要はありません。
周りの力を上手に借りることは、「手抜き」ではなく、子どもとあなたの両方が幸せになるための「賢い戦略」です。
今日のポイント
- 目的を再確認する
 あなたの仕事は、苦手なことを克服することではなく、子どもたちの学びを最大化することです。
- 3人の最強パートナーを頼る
 ICT(デジタル先生):質の高い教材で、あなたは子どものサポートに専念できる。
 教員仲間(チームメイト):得意なことを交換し、学校全体で授業の質を高める。
 デキる子ども(ミニ先生):子どもの活躍の場となり、学び合いの空気が生まれる。
- 「丸投げ」は、全員が幸せになるための賢い戦略
 先生が苦手なことから解放され、心に余裕を持つことが、結果的に子どもたちへのより良い関わりに繋がります。
まずは一番頼りやすいパートナーから、小さな一歩を踏出してみませんか?
きっと、驚くほど心が軽くなるはずです。
 

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